マレーシアにある200校を超えるインターナショナルスクールスクールの8割以上がイギリス式(ケンブリッジ式)カリキュラムを採用しています。日本でも最近はインターナショナルスクールのIB(国際バカロレア式)を聞くことが多くなってきましたがイギリス式(ケンブリッジ式)はまだまだ知られていないカリキュラムなのではないでしょうか。実はイギリス式の方がIBより世界的には採用されている国も学校数も多いです。
1. イギリス式の年齢、学年
イギリスの教育カリキュラムは一般的に、Primary Education(小学部)、Secondary Education(中高等部)、Further Education(高等教育段階)の3つの主要な段階に分かれています。
- Primary Education(小学部):
- **開始年齢:** 5歳から
- **学年:** Year 1 から Year 6 まで(全6学年)
- **年齢範囲:** 5歳から10歳まで
- Secondary Education(中高等部):
- **開始年齢:** 11歳から
- **学年:** Year 7 から Year 11 まで(全5学年)
- **年齢範囲:** 11歳から16歳まで
- Further Education(高等教育段階):
- **開始年齢:** 17歳から
- **学年:** Year 12 から Year 13 まで(全2学年)
- **年齢範囲:** 17歳から18歳まで
Primary Educationでは基礎的な教育が提供され、Secondary Educationではより専門的かつ深い学習が行われます。Further Educationでは、A-levels(Advanced Level)やその他の資格試験を通じて高度な専門知識を獲得し、大学進学や職業への準備が行われます。Cambridgeの公式サイトではSecondary EducationをさらにLower secondaryとUpper secondaryの2つに分けていてUpper secondaryの2年間ではIGCSEの対策を主に行いますこの後IGCSEについて詳しく説明致します。
引用元:Cambridge International Education
https://www.cambridgeinternational.org/
2. IGCSEについて
イギリスで行われている義務教育修了試験をGCSE(General Certificate of Secondary Education)といいます。イギリス国外で行われてるケンブリッジ式国際中等教育修了証のことをIGCSE(International General Certificate of Secondary Education)といいます。
IGCSEは、どの場所でも、14~16歳の学生が将来の大学進学に向けて準備をするための内容豊かで優れたプログラムです。このカリキュラムは主に試験に焦点を当てており、学校が選択した試験委員会(例: ケンブリッジ・アセスメント・インターナショナル・エデュケーションやエデクセルなど)によって評価されます。
試験の科目は70科目以上ある中から大体6~12科目を必須科目と選択科目から選んで受験します。この試験結果は、点数をもとにA*(最高)からG(最低)まで8段階の成績評価が付けられ、C以上が合格とみなされます大学進学を目指す場合、6科目でC以上を獲得する必要があります。
以下は一般的なIGCSEの科目の例です:
1. 必修科目:
- 英語(First LanguageやSecond Languageの選択肢がある)
- 数学
- 理科(物理学、化学、生物学の選択肢がある)
2. 言語科目:
- 第二外国語(フランス語、スペイン語、ドイツ語など)
3. 社会科目:
- 地理
- 世界史
- 経済学
4. 芸術科目:
- 芸術(絵画、音楽、演劇など)
- デザインと工芸
5. ビジネス科目:
- ビジネススタディーズ
- 経済学
6. 科学関連科目:
- 応用科学
- 環境管理
7. 数学関連科目:
- 追加数学
- 統計学
8. 技術関連科目:
- コンピューターサイエンス
- デジタルテクノロジー
9. その他:
- 宗教
- 心理学
- 体育
これは一般的な例であり、学校や地域によって提供される科目が異なることがあります。
3. IGCSE終了後(A-level)
A-Level(Advanced Level)は、イギリスやその他の国々で提供されている高等教育段階の資格です。以
1. 対象年齢と学年:
- 通常、A-Levelは16歳から18歳の学生を対象としています。これはSecondary Education(中高等部)を修了した後の高等教育段階に相当します。
2. 科目とコース構成:
- A-Levelでは、生徒は通常3から4の科目を選択します。これにより、専門的な分野に焦点を当てつつ、広範な知識を得ることができます。
- 主要な科目には数学、物理学、化学、生物学、歴史、地理、文学、外国語、芸術、経済学などがあります。
3. 評価方法:
- A-Levelは通常、2年間のコースで構成され、各科目について試験や課題によって評価されます。試験は通年または終末に実施され、高度な知識とスキルの習得を求められます。
4. UCASポイント:
- A-Levelの成績はUCAS(Universities and Colleges Admissions Service)ポイントとして計算され、大学進学時に利用されます。異なる成績には異なるポイントが割り当てられます。
5. 大学進学への影響:
- A-Levelは大学進学において非常に重要な役割を果たします。大学はA-Levelの成績を参考にし、特定のコースへの受け入れを決定します。
6. 国際的な認識:
- A-Levelはイギリスだけでなく、多くの国際的な大学でも認められています。そのため、留学を考える学生にとっても有益です。
A-Levelは高度な学問的な深さを提供し、生徒が特定の分野において専門的な知識を深め、大学進学に備えることを目的としています。
4. まとめ
マレーシアの多くのインターナショナルスクールがイギリス式(ケンブリッジ式)カリキュラムを採用しており、そのスタイルが国際的にも広く採用されています。イギリス式の教育は、Primary Education(小学部)、Secondary Education(中高等部)、Further Education(高等教育段階)の3つの段階に分かれ、それぞれで基礎的な教育から高度な知識の獲得、大学進学や職業への準備が行われます。これに対して、日本の教育システムは異なり、留学を検討する際にはこれらの違いを理解することが重要です。