マレーシア移住にいくら必要?必要な生活費と費用まとめ!

「マレーシアの物価は本当に日本より安い?」

「移住するのにいくらかかるんだろう・・・」

 

マレーシアは物価が安くて治安がよいため、日本人の移住先として非常に人気があります。本気で移住を考える場合、移住にかかる費用や現地での生活費がどれくらいかかるか気になる方も多いでしょう。

 

そこで本記事では、移住にかかる費用の目安や物価、生活費、交通費、住宅費などについて詳しくまとめました。人気の居住地や教育、医療についてもご紹介しているため、教育移住や留学を検討中の方はぜひ参考にしてくださいね。

マレーシア移住の基本情報

マレーシアは、年間を通して温暖な気候と東南アジア諸国のなかでは比較的治安がよいことから、移住先として大変人気があります。古くから多種多様な人種が暮らす多民族国であるため、共通言語として英語が使われているマレーシア。イギリス系やアメリカ系のインターナショナルスクールが数多く進出しており、子どもの教育移住先として選ばれることも多いです。

 

親日家が多いマレーシアでは、カタコトの英語で話しかけても優しく対応してくれる人が多く、英語習得の目的で留学を考える方からも人気があります。また、マレーシアが移住先として人気を集める理由として、「物価の安さ」があげられるでしょう。マレーシアの物価は日本の約2分の1~3分の1と非常に安く、住宅費や食費、光熱費など、どの項目で比べても日本で暮らすよりもお金がかかりません。

マレーシアの地理と文化

マレーシアは東南アジアの国のひとつで、マレー半島とボルネオ島北部から成り立っています。国土は約33万㎢で、日本の90%弱の面積に約3,400万人が暮らしています。日本との時差は約1時間、飛行機で約6.5時間ほどです。

 

マレーシアは、過半数がマレー系、そのほか中国系、インド系、多数の先住民族などからなる多民族国家です。そのため、それぞれの民族が信仰する宗教も、イスラム教、仏教、ヒンドゥー教、キリスト教など多種多様です。

 

首都のクアラルンプールは、高速道路や鉄道などのインフラ整備により急速に発展しており、高層ビルが立ち並ぶ近代国家へと成長しています。毎年人口増加を続けているマレーシアでは、30歳未満の若者が人口の半数を占めており、非常に勢いのある国としてますます目が離せません

人気の移住先エリア

マレーシアで日本人に人気の移住先は以下の通りです。

 

  • モントキアラ
  • バンサー
  • ジョホールバル
  • ペナン

 

モントキアラは、クアラルンプール市内の高級住宅エリアで、マレーシア内で日本人が一番多く住むエリアです。大型ショッピングモールのほか、日本食レストランや日系美容院などもあるので、英語が不得意でも不自由なく暮らせます。また、日本人学校やインターナショナルスクールのバスの停留所があるため、家族で教育移住をする方におすすめのエリアです。

 

バンサーは、自然あふれる丘のうえにあるモントキアラに並ぶ高級住宅地です。ショッピングモールやレストランも多く、日本人学校のスクールバスが停車するエリアのため、こちらも家族で移住する方におすすめです。

 

ジョホール・バルは、クアラルンプールに比べて家賃や生活費、教育費が安いのが魅力のエリアです。日本食レストランや大型スーパー、世界的に有名なインターナショナルスクールもあり、マレーシアで2番目に日本人が多く居住しています。車かタクシーを使えば1時間ほどでシンガポールへいくこともできます。

 

ペナンはマレーシアで3番目に日本人が多い都市で、美しいビーチが人気のペナン島や、ユネスコ世界遺産のジョージタウンがあり、リゾート地としても人気です。教育水準が高く、授業料が比較的安いインターナショナルスクールが多く進出しており、教育環境が整っています。また、大型ショッピングモールやレストランが多いため、生活しやすく子育てにも便利なエリアです。

生活の質と安全性

マレーシアは水道、電気、ガス、インターネットなどの生活インフラが整っており、医療水準も高いため生活の質が高い国といえます。外国人向けの私立病院のなかには、日本語通訳アシスタントが常駐している病院もあるため、外国語に不安がある方も安心です。

 

マレーシアのコンドミニアムには、敷地内にプールやジム、公園、コンビニ、テニスコートなどが併設されているところが多く、24時間警備員が常駐しています。こんなに充実した設備がついているコンドミニアムでも、月5万~10万円以内で住めるところが多いため、日本と比較しても恵まれた住環境です。

 

また、薬物や銃の不法所持などに対する処罰が厳しく、比較的治安もよいため、女性の一人歩きなども可能です。日本人が多く住むモントキアラなどの高級住宅街は、安全性が高く子連れでも安心して暮らすことができます。

移住手続きとビザの種類

マレーシアへ移住するためには、渡航目的によって以下のビザを取得する必要があります。ビザの申請には、必要書類を揃えてマレーシア大使館へ提出するか、申請代行業者に依頼する方法があります。

 

ビザの種類 目的 有効期間
学生ビザ ・留学など勉強目的での渡航

・取得できるのは18歳~35歳

1年
保護者ビザ ・母子移住の場合の保護者1名分のビザ

・就労は不可

1年
MM2Hビザ

(マレーシア・マイ・セカンドホーム・ビザ)

・家族のうち1名が取得すれば、配偶者、扶養家族、申請者の両親、配偶者の両親なども従属して取得可能

・就労は不可

最長5年
就労ビザ 就労目的での渡航 月収によって異なる

 

教育移住でも親がマレーシア国内で就労する予定がある場合は、原則就労ビザの習得が必要です。

必要な書類と準備

学生ビザを取得するには下記の書類を揃える必要があります。

 

  • パスポートの全ページコピー
  • パスポート用サイズの写真1枚
  • 卒業高校の英文成績証明書
  • 卒業高校の英文卒業証明書
  • 健康状態申告書

 

また、MM2Hビザを取得するのに必要な書類は下記の通りです。

 

  • 履歴書(主申請者と配偶者のみ)
  • パスポートの全ページコピー(全員分)
  • マイナンバー情報(主申請者のみ)
  • 金融資産証明書類
  • 収入証明書類(マレーシア国外での収入)
  • 配偶者、子供との続柄を証明する戸籍謄本原本(発行より3ヶ月以内)
  • 健康申告書(全員分)
  • 無犯罪証明書(18歳以上の申請人数分)

 

マレーシアへ渡航するための準備と、現地で生活するための準備には以下のようなものがあります。

 

  1. 住まいのある市区町村の役所へ海外転出届を提出し、住民票を除票する
  2. マレーシア日本大使館へ在留届を提出する
  3. 渡航用の荷物を準備する
  4. 現地で住居契約を結び、デポジットを支払う

 

住居契約で支払う金額は、前家賃(1ヶ月分)、デポジット(2ヶ月分)、光熱費デポジット(半月~1ヶ月分)です。デポジットは日本の敷金にあたるものなので、退去時に破損箇所がなければ返金されます。

マレーシアでの住居費用

マレーシアの住居費用は日本と比較して非常に安く、住宅にかかるコストパフォーマンスが高いのが魅力のひとつでもあります。ここからはマレーシアでの住居費用について詳しく解説します。

賃貸と購入の選択肢

マレーシアの賃貸物件は東京などの大都市と比べてとても安いため、日本からの移住者は賃貸を選ぶ傾向にあります。なかでもコンドミニアムには家具家電も備え付けられているため、単身世帯にも家族連れにも人気です。賃貸物件の契約期間は1~2年間のところが多く入居審査も簡単なので、気軽に複数回引越しをする方もいます。

 

日本に比べて売却して得た利益にかかる税率が低いことと、ランニングコストが安いことからコンドミニアムを購入する方もいます。しかし、外国人が購入できる不動産の最低価格は、原則100万RM(約3,400万円/34円換算)以上のため、購入資金に余裕がないと購入は難しいでしょう。

人気エリア別の家賃相場

人気エリア別の1ヶ月の家賃相場は下表の通りです。

 

エリア 間取り 家賃相場
モントキアラ 3LDK 約12.54万~29.7万円
バンサー 3LDK 約12.54万~19.8万円
ジョホールバル 3LDK~4LDK 約5.9万~12.0万円
ペナン 3LDK 約3.82万~12.2万円

 

クアラルンプールはそのほかのエリアに比べて家賃が高くなる傾向です。高価格帯になると、築浅でバスルームが2つ以上あるような豪華な物件も選択肢に入ってきます。

日本との生活費比較

日本とマレーシアの1ヶ月の生活費について、両親と子ども1人の3人家族の場合で比較してみましょう。

 

マレーシア 東京
食費 約8万円 約8万円
水道・光熱費 約7,000~1.5万円 約2万円
通信費 約8,000円 交通費と合わせて約4万円
交通費 約9,000円
医療費 約3,000円

※医療保険に加入している場合

約1.4万円

※健康保険に加入している場合

 

マレーシアは外食文化であるため、外食が多めになる場合は日本に住んでいるときの食費とあまり変わりません。一方で、マレーシアでは公共交通機関の料金が安く、配車サービスアプリであるgrabが定着しているため、交通費は日本よりも安く済みます。

光熱費とインターネット

マレーシアは水道とガス代が非常に安く、3人家族でも水道代が1ヶ月1,000円、ガス代が700円程度です。その一方で、熱帯気候のためエアコンにかかる電気代が大きな割合を占めます。朝方や夕方などを除く時間帯は毎日30°以上となり、日中はエアコンをフル稼働する必要があるため、エアコンの台数によっても電気代が変わります。

 

また、マレーシアのインターネットサービスは価格競争がおこなわれているため年々安くなる傾向ですが、日本と比べると少し高額です。通信速度はそこまで遅くありませんが、高速Wi-Fiを導入すると日本の倍くらいの値段がかかります。ただし、街中のいたるところで無料Wi-Fiが飛んでいるため、ショッピングモールなどにでかける際も通信環境に困ることはありません。

家具や家電の購入費

マレーシア賃貸物件は家具家電が備え付けとなっているため、基本的な家具や家電は最初から揃っています。そこで不足するものがあればまずオーナーに掛け合い買ってもらうか、それが難しければ自分で購入する必要があります。掃除機や炊飯器、浄水器などは個人で購入しなければならないケースが多いです。

 

マレーシアにもIKEAやニトリ、イオンモールなどがあるため、家具や生活必需品の購入が可能です。ベスト電器やノジマなど日系の家電量販店が出店しているほか、マレーシアの家電量販店もあるため家電の購入に困ることはありません。

食費と日常生活費

食材や日用品は地場のスーパーやショッピングモールで簡単に手に入ります。ここでは、マレーシアで生活するのにかかる食費や日常生活費についてご紹介します。

食材費の目安

地元の食材を使えば安価ですが、日本の食材は日本の相場の1.2~1.5倍の値段で売られていることが多いため、日本で買うよりも割高です。日本の食材にこだわらずに地元の食材で自炊すればかなり食費を抑えられます。現地にあるイオンにはプライベートブランド商品があるため、食費を抑えるためにはこちらを利用するのもおすすめです。

 

また、マレーシアはアルコール飲料が高いため、お酒を飲むのが好きな方は注意が必要です。マレーシアはイスラム教徒が過半数であるため、アルコールを飲む人が少ないというのがその理由です。缶ビールや酎ハイなどは日本の価格の2~3倍の値段で売られているため、食事代よりも高くつくことがあります。

外食の価格帯

マレーシアは外食文化が根付いており、バラエティ豊かな食事を安価な値段で楽しむことができます。ローカルレストランや屋台だと一人500円程度です。しかし、日本食レストランはローカルフードより割高であるため、日本で食べる時の1.5~2倍くらいの値段になります。また、お店によってはサービス税の6%とサービスチャージ10%が加算されるため、さらに割高に感じるでしょう。

 

スターバックスやマクドナルドなどのチェーン店は、日本よりも少し安い値段で提供されています。外食先でアルコールを頼む場合は日本よりもかなり割高になるため、日本の飲み会の感覚で注文すると予想外の出費になるかもしれません。

スーパーと市場の活用

マレーシアはスーパーのクオリティが高く、鮮度のよい食材が手に入るため、日本人も安心して買い物できます。スーパーで買い物をする場合は、3人家族で1ヶ月250RM(約85,000円)くらいかかるでしょう。スーパーよりも市場のほうが割安であるため、市場のみで買い物をした場合は1ヶ月200RM(約68,000円)程度と予想できます。

 

品物によってスーパーとローカルの市場をうまく使い分け、現地の食材や調味料もうまく活用すれば食費を抑えることも可能です。

 

また、シャンプーや洗剤、歯磨き粉などの日用品は、日本で購入する場合の約1.2倍の価格で売られています。ローカルのメーカーのものであれば少し安く購入できますが、こだわりのメーカーがある場合は日本から持参したほうがよいでしょう。

輸入品の購入について

スーパーやショッピングモールで売られている輸入品の食材などは、日本で購入するのとほぼ価格が変わりません。ジャヤ・グローサリーは輸入品の品揃えが豊富なので、駐在員や移住者にも人気のスーパーです。チキン、ラム、ビーフなどの肉類のほか、輸入ビールやワインなどの酒類も豊富。マレーシア全土に35店舗展開しているため、アクセスしやすいのもポイントです。

 

また、マレーシアで売られている電化製品やデジタル機器はほぼ輸入品のため、日本で購入するほうが割安です。パソコンや周辺機器など高額な電子機器を揃えたい場合は、日本から持参することをおすすめします。

現地の交通費

クアラルンプールとその近郊では鉄道やバスなどが発達しており、初乗り料金はどちらも1RM(約34円)程度です。利用できる乗り物には、LRT、MRT、空港鉄道、モノレール、KTMコミューター、バス、タクシー、Grabなどがあります。LRT、MRT、モノレールなどの鉄道は1.2RM(約40円)~6RM(約200円)ほどで、クアラルンプール周辺を移動できます。

 

また、配車タクシーGrabも初乗りが5RM(約170円)、10分10RM(約340円)程度で利用できるため、日本人にも人気の移動手段です。事前にアプリで行き先を指示するため、英語が話せなくても利用できます。

 

鉄道の路線が通っていない地域に住む場合は、移動手段としてGrabを利用するか車を購入するなども検討したほうがよいでしょう。レンタカーは割高であるため、日常の移動手段としてはおすすめしません。

教育費と医療費

マレーシアでは、日本人学校かインターナショナルスクールのどちらかに通うことになります。日本人学校はクアラルンプール、ジョホール、ペナン、コタキナバルにあります。小学校と中学校があり、学費は15,000RM~(約51万円/年)が目安です。

 

インターナショナルスクールは、イギリス、アメリカ、オーストラリア、アジア系などさまざまあるため、各校の教育方針や特徴から選択します。学費は選ぶ学校や学年によって異なりますが、年間15,000~115,000RM(約51万~391万円/年)程度が目安です。

 

また医療費に関してですが、マレーシアでは体調不良になった場合、まずはクリニックに行き、そこで改善しなければ総合病院にいくのが一般的です。病院の種類によって料金相場が異なります。

 

ローカルクリニック 50RM~(約1,700円)
日系クリニック 100RM~(約3,400円)
専門医 100RM~(約3,400円)
総合病院 200RM~(約6,800円)

 

保険診療の場合は安いですが、皮膚科と歯医者は保険診療外のため虫歯治療で200RM(約6,000円)、クリーニングで100~250RM(約3,400~8,500円)もかかります。歯の定期健診などは移住前や日本に一時帰国した際におこなうのがおすすめです。

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