「ワーキングホリデー やめたほうがいい」というのはいろんなところで耳にしますよね。
しかし、諦める前に様々な側面からの視点が重要です。海外での仕事や生活には魅力的な面もありますが、確実な就職や現地の雇用環境に関する不安、また語学力の向上や帰国後のキャリアへの影響など、考慮すべきポイントが数多く存在します。この記事では、ワーキングホリデーを検討する際に抑えておくべき情報を詳しく解説していきます。

 

ワーキングホリデーをやめたほうがいいといわれるのはなぜ?

ワーキングホリデーはやめた方がいいと言われることがあります。これには、就職への保証や、語学力などを心配する声がほとんどです。ここから詳しくご説明いたします。

 

現地で確実に就職できるかわからない

ワーキングホリデーに参加する人の多くは、「海外で働く」という実体験を通じてスキルや自信を身につけたいと考えています。しかし、現実には現地での就職が思った以上に難しいというケースも少なくありません。

以下のような要因が、現地での就職を困難にしています。

  • 労働市場の競争率が高い:同じようにワーホリで来ている人や留学生が多く、職の取り合いになる
  • ビザや就労許可の制限:外国人としての制約があり、勤務可能な職種や時間に限りがある
  • 英語力の不足:日常会話はできても、ビジネスや接客の現場で通用するレベルに届かない人も多い
  • 職歴やスキルのマッチ度が低い:現地の雇用主が求めるスキルセットとズレがあることも

こうした現実的なハードルに直面したとき、事前のリサーチや準備不足が命取りになるケースがあります。「行けば何とかなるだろう」という楽観的な姿勢では、就職どころか生活の維持すらままならなくなる可能性もあるのです。

 

現地の企業や雇用主の問題

現地での雇用には、想像以上に多くの問題が潜んでいます。ワーキングホリデーは「働きながら暮らせる」という点に魅力を感じる人が多い一方で、実際の労働環境が理想とはかけ離れているケースも少なくありません。

たとえば、以下のような問題が報告されています

  • 給与が極端に低い:生活費をまかなうのがギリギリな水準の時給で働かされる
  • 労働時間が過剰:シフトが不安定で、休みが取れない、長時間労働を強いられることもある
  • 契約内容が不明瞭:口約束で始まるケースもあり、トラブルのもとになる
  • 外国人労働者への差別的扱い:待遇の不公平や言葉による偏見を受ける事例も

どのような職種が一般的にどのような条件で働いているのか、どんな雇用形態があるのかを把握しておくだけで、不要なトラブルを避けることができます。

 

語学力が上がらないまま帰国してしまう

語学力の向上を目指してワーキングホリデーに参加する人は多いですが、必ずしも全員が望む成果が得られるわけではありません。特に、日本人コミュニティに強く依存してしまうと、英語や現地の言語を使う機会が減り、結果として語学力が向上しないまま帰国することになります。また、語学習得は単なる「生活の中での習得」以上に、自ら積極的に学ぶ姿勢が必要です。語学学校に通うことや現地の友人と積極的に交流するなど、意識的な取り組みが語学の習得につながります。

 

日本での就活やキャリアに影響する

ワーキングホリデーに参加すると、数か月から1年以上日本を離れることになります。この間に生じるキャリアの空白期間をどう説明するかが、帰国後の就職活動において問題となる場合があります。一部の企業では、ワーキングホリデーで得た経験をポジティブに評価しない場合もあるため、帰国後の就活に不安を感じる人が多いのも事実です。したがって、ワーキングホリデーで何を得たのか、どのように成長したのかを具体的に説明できるようにしておくことが大切です。また、帰国後にすぐに仕事を見つけられるように、ネットワーキングや就職支援サービスを利用するのも有効です。

英語の習得に悩む女性

ワーキングホリデーは行った方がいい!

ここまでワーキングホリデーをやめたほうがいい理由について説明してきました。

しかし、ワーキングホリデーを行うことで得られるメリットもあります。

ここではワーキングホリデーを経験したほうがいい理由について説明します。

 

海外での就労経験で仕事の選択肢が広がる

ワーキングホリデーを通じて得られる最大の利点の一つが、海外での就労経験です。異なる文化や価値観の中で働くことにより、日本での経験だけでは得られない視点やスキルを習得できます。例えば、異文化コミュニケーションの重要性や、多種多様な価値観を持つ同僚とのチームワークの取り組み方など、グローバルな環境での経験が豊富になります。これにより、日本に戻った際に国際的な経験を持つ人材として企業にとって価値が高まり、選べる職業の幅も広がるのです。

 

交友関係が広がる

ワーキングホリデーでは、さまざまな国籍や文化の異なる人々と知り合い、友人になる機会があります。この国際的な交友関係は、個人の人生を豊かにするだけでなく、将来のビジネスにおいても大きな助けとなることがあります。異なる文化背景を持つ友人との交流で異文化理解を深め、自分自身の価値観も広がります。また、異国の友人たちはその国のリアルな文化を知る良い機会となり、彼らとの交流は学びや成長をもたらしてくれます。

 

ネイティブな英語力が身につく

現地で生活しながら働くことで、教科書では学べないネイティブな英語力を身につけられます。日常生活で使うフレーズやスラング、職場でのビジネス英語など、実際に使える英語力が向上します。さらに言語だけでなく、コミュニケーションにおける非言語的なニュアンスや文化的背景を理解することも可能です。これにより、ただ英語を話せるだけでなく実際に「使える」英語力を習得し、国際的な環境で自信を持ってコミュニケーションを取る力が育まれます。

 

異文化適応力とコミュニケーション能力の向上

異文化の中での生活は、さまざまな価値観や生活習慣に触れ、それに適応する力が磨かれます。これは、自分と異なるバックグラウンドを持つ人々との関わり方を学ぶことであり、柔軟な考え方や対人関係のスキルが向上します。また、異文化コミュニケーションの経験は、国内外問わず職場においても非常に役立ちます。異なる視点を持つ相手に対して効果的にコミュニケーションを取る能力は、チームワークやリーダーシップを発揮する場面で強力な武器となるでしょう。

 

問題解決力と独立心の育成

海外での生活には、予期せぬ問題や困難がつき物です。例えば、住居の手配、銀行口座の開設、日常生活でのトラブルなど、日本では当たり前に解決できることでも、海外では一人で対処しなければならない状況が多々あります。こうした状況に直面し解決することで、自ら考え、行動する力が養われます。このような経験を通して、問題解決力や独立心が育ち、未知の状況に対しても自信を持って対処できるようになります。

ワーキングホリデーに向いているのはどんな人?

ここではワーキングホリデーに向いている人の特徴について紹介します。

 

目的意識がはっきりしている人

ワーキングホリデーに向いているのは、何を達成したいのか、どんな経験を得たいのかが明確な人です。例えば、「語学力を向上させたい」「国際的な友人を作りたい」「異文化での就労経験を積みたい」など、目的が明確であればあるほど、ワーキングホリデーの経験をより有意義なものにできます。目的意識があることで困難な状況に直面しても、自分が何を目指しているのかを再確認し、行動を続ける原動力となります。

 

海外でも通用する専門資格や知識がある人

海外での就労経験を積む上で、自分の持っている資格や専門知識が活かせると大きなメリットがあります。例えば、英語の教師資格(TESOLなど)やUSCPA(米国公認会計士)、IT関連のスキル、看護師資格など、外国でもニーズがあるスキルを持っていると、仕事を見つけやすくなります。専門的なスキルを持っていることで現地での仕事の選択肢が増え、短期間でも価値のある経験を得られる可能性が高まります。

 

帰国後の見通しが立てられる人

ワーキングホリデーを終えた後にどうするのか、帰国後のキャリアや生活の見通しを立てている人もワーキングホリデーに向いています。海外での経験がどのように将来のキャリアに結びつくのかを考えておくことで、帰国後の生活にスムーズに移行できます。また、帰国後の就職活動においても、ワーキングホリデーで得た経験をどのように活かせるかを具体的に説明できると、自分の強みをアピールできます。

 

ワーキングホリデーに向いていない人の特徴

反対に、ワーキングホリデーに向いていない人の特徴について説明します。

 

異文化環境に強いストレスを感じやすい人

ワーキングホリデーは人生を変える貴重な体験となり得る反面、日本とは異なる文化圏に飛び込み、一から生活を築く覚悟が求められます。

言語、食事、仕事探し、人間関係など、すべてが未知の世界であり、これらを前向きに楽しめる人には最適な機会です。しかし、環境の変化に強いストレスを感じやすい人にとっては、非常に厳しい現実が待っている可能性もあります。

 

孤独や言語の壁に耐えられない人

外の生活にうまくなじめず、孤独感に苛まれてしまう人も少なくありません。現地での人間関係が築けず、日本と同じような安心感を求めてしまうと、文化の違いによる摩擦やコミュニケーションの難しさにストレスを感じてしまいます。

また、英語の上達を期待していたにもかかわらず、言葉の壁に圧倒され、本来の目的すら見失ってしまうケースもあります。

 

明確な目的意識がない人

「なんとなく海外に行ってみたい」という漠然とした気持ちでワーキングホリデーを始めると、現地での生活に直面したときに踏ん張ることができません。海外で働くという行動には、一定の語学力と忍耐が必要です。土台となる目的意識が不明確なままだと、困難にぶつかったときに乗り越える力が不足し、挫折に繋がってしまいます。

 

多様な価値観に対する受容力が低い人

海外では、異なる文化や考え方を持つ人々と接することが日常です。そうした違いを楽しみ、学ぼうとする姿勢が求められます。しかし、価値観の違いを受け入れられず、違和感ばかりを強調してしまう人は、新しい出会いを避け、孤立してしまう可能性が高くなります。人間関係のストレスは、生活全体の質にも大きな影響を与えます。

 

他人の影響で軽い気持ちで参加を決めた人

「周りが行っているから」「なんとなく英語が話せるようになりたい」という理由だけで参加を決めた場合、目的がぶれやすく、困難に直面したときに軸が定まらずに苦しむことになります。語学、仕事、生活における問題を乗り越えるには、しっかりとした動機と準備が不可欠です。

 

ワーキングホリデーの現状は?

近年、ワーキングホリデーを取り巻く環境は大きく変化しています。かつては「海外で自由に働ける夢の制度」として人気を集めていましたが、現在では競争の激化現地の雇用条件の変化物価の上昇など、参加者を取り巻く課題も多様化しています。ここでは、ワーキングホリデーの現状について具体的に見ていきましょう。

競争率の増加傾向

近年、ワーキングホリデーの人気が高まり、競争率が増加しています。特にオーストラリア、カナダ、ニュージーランドといった人気の国では、ビザの発給枠が限られており、応募者の増加により枠を獲得するのが難しくなっています。特に都市部での仕事の獲得や住居の確保に影響を及ぼしており、早期の計画と申請が必要不可欠です。競争率が高いということは、現地で働くためのスキルや語学力も他の求職者と競うことになるため、しっかりとした準備が求められます。

 

即戦力が求められている

ワーキングホリデーで現地の企業に就職する場合、特に即戦力が求められるケースが増えています。短期間の契約であっても、企業は働き始めたその日から成果を期待していることが多いため、事前に語学力や職務経験を積んでおくことが重要です。即戦力として働けるのであれば企業側も安心して雇用し、自分自身もスムーズに業務に取り組めます。

 

物価の高騰

ワーキングホリデーでの生活費の増加も大きな課題です。近年、多くの国々で物価が高騰しており、特に大都市では生活費が予想以上にかかり日常生活に支障をきたす場合があります。家賃や食費、公共交通機関の利用費用など、日々の生活費が高くなると、予定していた予算では足りなくなることがあるため、十分な資金計画が求められます。

物価の高騰に対応するためには、事前に現地での生活費をリサーチし、現地の収入でどの程度生活を維持できるのかを把握しておきましょう。また、物価が高い都市に住む場合には、シェアハウスを利用したりコストを抑えた生活スタイルを工夫したりすることで、限られた資金で充実した生活が送れます。

 

ワーキングホリデーを成功させる4つのポイント

ワーキングホリデーを実りあるものにするかどうかは、渡航前からの準備と現地での行動に大きく左右されます。漠然とした憧れだけで渡航すると、期待とのギャップに戸惑い、後悔してしまうこともあります。そこでここでは、ワーキングホリデーを成功させるために特に重要な4つのポイントをご紹介します。

 

ワーキングホリデーでの目標をしっかり立てる

ワーキングホリデーを成功させるためには、最初に明確な目標を立てましょう。「何を達成したいのか」「どのようなスキルを身につけたいのか」など、具体的な目標を持つことで、ワーキングホリデー中の活動が目的に沿ったものになり、有意義な時間を過ごせます。

例えば、「英語をビジネスレベルに向上させたい」「異文化での就労経験を積みたい」など目的が明確であれば、その目標に向けた行動が計画的に取れます。困難な状況に直面した際には、なぜ今の挑戦をしているのかを再確認したうえで、モチベーションを維持していけます。

 

日常生活で困らない程度の英語力を身につける

ワーキングホリデーを成功させるためには、日常生活で困らない程度の英語力を事前に身につけておくのが必須になります。現地での生活では、基本的な会話力がないと、住居の手配や仕事の探し方、日常の買い物など、あらゆる場面で困ることになります。事前に英会話の練習を積んでおけば、現地での生活がよりスムーズに進み、自信を持って新しい環境に飛び込むことができます。

また、英語力がある程度身についていれば、仕事を見つける際にも有利です。特に観光業やサービス業などの業界では、英語が流暢であれば、より良い条件の職を見つけやすくなります。現地の人々とのコミュニケーションがスムーズに取れることで、生活や仕事でのストレスが軽減され、より良い経験が得られるでしょう。

 

事前準備は余裕をもたせる

ワーキングホリデーに参加する前には、事前準備を余裕を持って行うことが重要です。具体的には、ビザの申請手続き、住居探し、語学力の向上、現地の情報収集など、多くの準備が必要です。特にビザの申請に関しては、必要書類を揃えるのに時間がかかることが多いため、早めに手続きを開始しましょう。

また、現地での生活に備えて、住居や仕事についてもあらかじめリサーチしておくと有利です。どのような地域に住むのが良いのか、どのような職種で働ける可能性があるのかなど事前に情報を集めておくと現地に着いてからの不安が軽減し、スムーズなスタートを切ることができます。

 

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帰国後の計画を立てておく

ワーキングホリデーの経験を無駄にしないためには、帰国後の計画を立てておくことが非常に重要です。帰国後にどのようにキャリアを展開していくか、どんな職種に就きたいのかを事前に考えておくと、スムーズに日本での生活に移行できます。また、ワーキングホリデー中に得たスキルや経験をどのように活かせるか将来像を考えておきます。例えば、語学力を活かした職種や、海外での経験を評価してくれる企業をターゲットにするなど、具体的な計画があると帰国後のキャリア形成がより効果的に進むでしょう。さらに、現地で得た人脈や経験を活用することで、就職活動を有利に進められます。帰国前にネットワーキングやキャリアサポートの活用も有効な手段となります。帰国後の計画を立てておくことで不安を減らし、ワーキングホリデーの成果を最大限に引き出せます。

 

まとめ

ワーキングホリデーは、大きな成長の機会である一方で、事前の準備や心構えがなければ後悔につながる可能性もあります。自分に向いているかどうかを見極め、目的を明確にしたうえで行動することが成功の鍵です。もし不安や疑問がある場合は、ぜひ一度LINEでご相談ください。初回のオンラインカウンセリングは無料ですのでお気軽にお問い合わせください。