「海外移住を考えているけど、何を準備したらいいの?」とお悩みの方もいるでしょう。
近年海外へ移住する人が増加していますが、旅行とは異なり、手続きや移住後の生活、お金のことなど入念な準備が必要です。
この記事では海外へ移住するための準備や移住を成功させるポイントを紹介します。移住先の選び方もまとめたので、海外で暮らしてみたい方は参考にしてみてください。
目次
海外へ移住する人は増加している
現代のライフスタイルの変化に伴い、海外移住を選ぶ人々が増えています。外務省の「海外在留邦人数調査統計(令和5年10月1日現在)」によると、海外で生活している日本人の永住者数は57万4,727人で、過去最高となっています。
海外へ移住するメリットは?
海外へ移住するメリットとしては、以下の3つが挙げられます。
・好きな気候の国で暮らせる
・語学力の向上につながる
・違う文化を感じられる
・節税ができる
以下で具体的に説明します。
好きな気候の国で暮らせる
海外へ移住すると、自分の好きな気候の国で生活できるメリットがあります。温かい土地で生活したいと考える人は、一年を通して温暖な気候を楽しめる国に住むことができます。
気候は、生活の質や健康に大きな影響を及ぼします。例えば、温暖な地域では、アウトドア活動がしやすく、寒さが厳しい土地よりも心身への負担が少なく済むでしょう。気候の選択は、日常生活の快適さを確保し、リラックスした暮らしを実現するための鍵となります。
語学力の向上につながる
海外への移住は、語学力を向上させるメリットがあります。移住先では、買い物や仕事、友人との交流など、日常のあらゆる場面で現地語を使う必要があります。このような環境では、実際に使いながら学ぶことで、教科書では得られない自然な表現や発音が身につきます。
さらに、文化や価値観を理解しながら言語を習得することで、深いコミュニケーションが可能になります。したがって、語学力を飛躍的に伸ばしたいなら、海外移住を検討する価値があるでしょう。
違う文化を感じられる
海外へ移住することで、自分の国とは異なる文化を直接感じ取れるでしょう。たとえば、食事の習慣や祝祭日の過ごし方、ビジネスでのコミュニケーションスタイルなど、移住先での体験は教科書や旅行では得られない深い学びをもたらすでしょう。
このような経験は、自身の視野を広げるだけでなく、異文化理解力や柔軟性を高める力になります。
節税ができる
日本は北欧並みに税金が非常に高いことで有名です。海外では法人税が安かったり、住民税や贈与税、相続税がない国もあるため、節税になります。ただし、租税条約のある国とそうでない国もあるため、日本と移住先の税理士に相談の上、対策をしましょう。
海外へ移住する方法
海外移住を実現するためには、ビザ取得や移住先の選定、現地での生活準備が必要です。まず、移住先の国のビザ要件を確認し、必要な書類を揃えることが重要です。次に、移住先の文化や生活費、医療制度について詳しい情報を収集し、自分に合った環境を見つけましょう。また、現地での仕事や収入確保の方法を考えることも大切です。リモートワークや現地就職など、様々な選択肢を検討し、安定した生活基盤を築くための準備を進めましょう。
海外へ移住するための準備
海外へ移住するには、入念な準備が必要です。長期的な準備と直前の準備に分けてご紹介します。
長期的な準備
移住先の語学力を高めるためには時間が必要です。文化の理解と合わせて早めに準備を始めましょう。
語学力
移住先の言語を学ぶことは、スムーズな生活のためには欠かせません。語学学校の利用やオンライン学習を活用し、基礎力を固めておくことが大切です。言語の習得は、移住後のコミュニケーションの円滑化に役立ち、新しい環境でのストレスを軽減する助けとなります。
文化の理解
移住後スムーズに生活に慣れるため、移住先の文化を理解しておくことが重要です。現地の人々との交流を通じて、文化的な背景や習慣を学ぶ努力を怠らないようにしましょう。文化の理解は、国際社会での共存を可能にし、異なる価値観を尊重する姿勢を育むことにつながります。
直前の準備
移住直前には、ビザやパスポートの準備、書類の手続きなどが発生します。どれも大事な項目のため、忘れることのないよう確認しておきましょう。
ビザの取得
移住する国のビザ取得は、最も重要なステップの一つです。各国のビザ要件を確認し、必要な書類を揃えましょう。ビザ取得には時間がかかる場合があるため、早めに手続きを開始する必要があります
マレーシア移住検討者向け各種ビザの条件、取得方法を徹底解説! - OSB EDUCATION
パスポートの更新
パスポートの有効期限が移住期間をカバーしているか確認し、必要に応じて早めに更新手続きをしましょう。手続きは、住民登録している自治体の申請窓口で行えます。パスポートは国際的な身分証明書として重要な役割を果たすため、日本にいるうちに更新しておけば安心です。
海外転出届を提出する
日本を離れる際には、住民税や国民健康保険、国民年金を払う予定のない方や海外で投票をしたい方は、住民票の海外転出届を提出する必要があります。初めて国外に転出届を出す方は、日本の市区町村役場での手続きを忘れずに行いましょう。この手続きは、税務手続きや年金管理に影響を及ぼすため、確実に行うことが大切です。このとき、在外選挙登録もしたい方は同時に手続きを行うことが大切です。現地の大使館で手続きをする場合、より長く時間が掛かります。役場の公務員や派遣スタッフは知らない人が多く、教えてくれませんので、自分から在外選挙登録をしたい旨を伝えましょう。
海外保険の加入を検討する
海外での生活には、予期せぬ事態に備えた保険が欠かせません。信頼できる保険会社を選び、適切なプランを選択することが大切です。特に医療費が高額になる国を選ぶ場合、保険は安心した生活を支える重要な要素です。
郵便などの住所登録変更
郵便物の転送や住所変更手続きを行い、重要な書類が新しい住所に届くように手配しましょう。インターネットや郵便局の窓口で手続きできます。
海外送金の準備
海外での生活費を日本から送金するために、銀行や送金サービスの利用方法を確認し、必要な手続きを整えておきましょう。海外送金には手数料や為替レートが関係するため、最適な方法を選ぶことが必要です。
海外へ移住するために必要な費用
海外移住には「渡航費用」「引越し費用」「ビザ取得費用」「当面の生活費」などが必要です。初期費用の目安は、先進国で1人約100万円、物価が安い国で30~50万円、夫婦2人ならそれぞれ150万円、50~80万円ほどとされています。
渡航費用には現地までの移動費だけでなく、下見の際の航空券代や宿泊費も必要です。また、荷物を日本から送る場合の費用や、現地で家具や家電を購入する費用も考慮が必要です。ビザ取得費用は国ごとに異な、業者に依頼する場合は追加費用が発生する点に注意しましょう。
海外移住を成功させるポイント
海外移住を成功させるには、ポイントを押さえて準備することが重要です。次の2つのポイントを確認し、満足度の高い海外移住を実現しましょう。
目的を明確にする
海外移住を成功させるためには、目的を明確にすることが重要です。自分のなかで移住する目的をはっきりさせておくことで、迷いや不安を減らし、具体的な計画を立てられるでしょう。目的意識を持つことで、万が一困難な状況に陥ったときも前向きに対処しやすくなります。
移住先についてよく調べておく
移住先の治安、気候、物価、医療制度などの情報を事前に徹底的に調べておくことで、スムーズな移住が可能になります。情報収集は、現地での生活をより快適にするためにとても重要だといえるでしょう。
マレーシア移住の悲惨な失敗例と成功の秘訣を移住のプロが解説- OSB EDUCATION
移住先の決め方は?
海外に移住してみたいと考えている人のなかには、移住先を決めるのが難しい人もいるでしょう。以下で、移住先を決めるための基準を紹介するので、参考にしてみてください。
治安
移住先の選定には治安が最優先事項です。現地の治安状況を確認し、安全な地域を選びましょう。治安が安定した地域に住むことで、安心して日常生活を楽しめます。
気候
自分が心地よいと感じる気候の国を選ぶことは、長期的な生活の質に大きく影響します。気候は健康にも影響を与えるため、自分に適した環境を選ぶことが大切です。
物価
移住先の物価を考慮し、生活費を予算内に収められるか検討することが重要です。生活費が予算を超えると、安定した生活が難しくなるため、事前の計算が必要です。
医療介護体制
現地の医療制度や介護体制を確認し、安心して生活できる環境を確保することが大切です。特に子どもや高齢者がいる場合、医療アクセスの良さは重要な選定基準となります。
国の文化を尊重できるか
新しい国の文化や生活スタイルを理解することが成功の鍵となります。現地の習慣や文化を尊重することで、スムーズに現地の生活に馴染めるでしょう。
海外移住で働きやすい仕事と見つけ方
海外移住の際は「需要があるスキルを持つ仕事」や「リモート可能な職種」を狙うと良いとされています。求人サイトやエージェント、ネットワーキングを最大限活用することで、仕事探しを効率的に進められます。
働きやすい仕事の特徴
・スキルが求められる職種
ITエンジニア、デザイナー、医療職、教育職(英語・日本語教師など)は多くの国で需要が高い。
・リモートワークが可能な仕事
プログラミング、ライティング、デジタルマーケティングなどは場所を問わず働けます。
・現地の人材不足がある業界
ホスピタリティ業界(ホテル、飲食)、建設業、介護職などは移住者に開かれた仕事が多い。
仕事を見つける方法
・現地の求人サイトを活用
海外向けの求人サイト(LinkedIn、地域特化型サイト、大手人材紹介会社運営のポータルサイトなど)で検索。
・エージェントを利用
海外就職に強いエージェントを活用すると、ビザサポートやマッチングがスムーズ。
・ネットワーキング
LinkedInやFacebook、現地イベントに参加して直接雇用主とつながる。
・資格を取得
必要な資格(TEFL/TESOL、医療関連資格、米国公認会計士(USCPA)など)を準備しておく。
なお、弊社ではマレーシアの人材紹介会社をご紹介することが可能です。
特におすすめの仕事
・英語教師・日本語教師
資格を取得すれば、アジアや欧米で人気。
・ITエンジニア
リモートでの採用が多く、スキル次第で高収入も狙える。英語ができる方は、日本の2~3倍稼いでいる方もいます。
・ホスピタリティ業界
ワーキングホリデービザでの短期採用が見込める。
海外移住におすすめの国は?
多様な魅力を持つ移住先として、カナダ、ニュージーランド、ポルトガル、マレーシアなどが注目されています。これらの国は、治安の良さや生活環境の充実が魅力で、移住者に人気があります。それぞれの国の特徴を把握し、自分に最適な移住先を見つけましょう。
- 生活費を抑えてのんびり暮らしたい人向け
タイ
魅力:生活費が安く、特にバンコクやチェンマイは外国人が住みやすい環境が整っています。温暖な気候、美しい自然、スパイシーで美味しい料理が楽しめます。
特筆点:リタイアメントビザが取得しやすい。
ベトナム
魅力:特にホーチミンやハノイは物価が安く、外国人向けのサービスが充実。カフェ文化や活気のある市場が特徴です。
特筆点:成長市場でビジネスチャンスも豊富。
- 高い生活水準と安全性を求める人向け
カナダ
魅力:高い生活水準、多文化共生社会、充実した医療制度が特徴です。トロントやバンクーバーなどの都市では、日本人コミュニティもあります。
特筆点:移住プログラムが充実(技術移民や留学からの永住権取得が可能)。
スイス
魅力:美しい自然、経済的安定、世界最高レベルの医療・教育制度が魅力です。治安が非常に良く、子育て環境にも適しています。
特筆点:生活費が高いが、高所得者には人気。
海外移住先を選ぶ際には、目的やライフスタイル、予算、言語などを考慮する必要があります。以下に、移住の目的別にお勧めの国を挙げ、それぞれの魅力を解説します。
- 起業やキャリアアップを目指す人向け
アメリカ
魅力:特にシリコンバレーやニューヨークでは、起業やキャリアアップのチャンスが豊富。エンターテインメントやテクノロジー分野での成功事例が多い。
特筆点:ビザ取得が難しいが、技術者には優遇策も。
シンガポール
魅力:ビジネスの中心地で、外国企業やスタートアップにとって理想的な環境。治安が良く、英語が公用語の一つで生活しやすい。
特筆点:物価が非常に高いが、金融や貿易分野でのキャリアアップに最適。
- リタイア後のスローライフを求める人向け
マレーシア
魅力:生活費が安く、治安が良く、MM2H(Malaysia My Second Home)プログラムにより長期滞在が可能。温暖な気候と多様な文化が楽しめます。
特筆点:医療水準が高く、医療費も安い。世界中旅行がしやすい。
カンボジア
魅力:米ドルが使え、生活費が安く、CM2H(Cambodia My Second Home)プログラムや取得しやすいビザがあり長期滞在が可能。人々が温かく、親日国で温暖な環境はアジア・西洋人にも人気。タイやベトナムよりも英語が通じやすいので生活に困らない。
特筆点:仕事は多いわけではないので就職よりはリタイアした人向け。
ポルトガル
魅力:温暖な気候、美しい海岸線、ヨーロッパ内で比較的生活費が安い点が魅力。ゴールデンビザプログラムがあり、移住が容易。
特筆点:リタイアメント世代に特に人気。
- 家族で移住を検討している人向け
ニュージーランド
魅力:治安が良く、自然環境が豊かで、子育て支援が充実しています。教育水準が高く、家族向けの移住先として人気。
特筆点:家族ビザの取得が比較的簡単。
オーストラリア
魅力:生活水準が高く、教育や医療が整備されています。シドニーやメルボルンは多文化的で日本人にも馴染みやすい。
特筆点:気候も温暖で過ごしやすい。家賃や物価は高い。
これらの移住先のなかでも特におすすめなのは、マレーシアへの海外移住です。その理由や魅力を以下で紹介します。
マレーシアがおすすめな理由
マレーシアは生活費の安さが魅力で、家賃や食費、交通費、通信費が日本に比べてリーズナブルです。また、マレーシアは英語が広く通じるため、語学面でのハードルが低く、外国人にとって住みやすい環境が整っています。さらに、温暖な気候で一年を通じて過ごしやすく、自然豊かな観光地や多文化が魅力的です。
マレーシアは移住者を受け入れるため、MM2H(マレーシア・マイ・セカンドホーム)プログラムを実施しています。10年間有効なマルチプルエントリービザが発行され、更新も可能です。さらに、現地での不動産購入や車の輸入税免除など多くの特典があります。そのため、比較的スムーズに長期滞在ができる点もおすすめできるポイントです。
マレーシア移住にいくら必要?必要な生活費と費用まとめ! - OSB EDUCATION
まとめ
語学力の向上や、ほかの文化について理解を深められるため、海外移住する人が増加しています。海外へ移住するには、入念な準備が必要です。語学や文化を学ぶ長期的な準備から、ビザの更新や手続きなどの直前の準備まで、重要な項目がたくさんあります。
移住先として魅力的な国は数多くありますが、マレーシアもおすすめな国の一つです。物価が比較的安く、温暖な気候で、自然豊かな観光地や多文化が魅力です。海外移住に興味がある人は、マレーシアへの海外移住も検討してみてください。弊社ではいつでもご相談をお待ちしております。