
マレーシアへの留学を計画している皆さんにとって、ビザの準備は非常に重要なステップの一つです。特に長期間の滞在となる場合、学生ビザの取得が必須となります。しかし、「どんな種類のビザが必要なの?」「申請手続きはどう進めればいいの?」「費用はどれくらいかかるの?」など、多くの疑問や不安を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。この記事では、マレーシアの学生ビザに関する基本情報から、具体的な申請条件、手順、必要書類、費用、さらには注意点までを網羅的に解説します。この記事を最後まで読めば、マレーシア学生ビザ取得への道のりが明確になり、自信を持って準備を進めることができるでしょう。
目次
マレーシア留学に学生ビザは必要?
マレーシアで学ぶためには、滞在期間や目的によって適切なビザを取得する必要があります。まずは、どのような場合に学生ビザが必要になるのか、基本を理解しましょう。
学生ビザが必要となるケースとは
マレーシアの教育機関(語学学校、専門学校、大学、大学院など)で、90日を超える期間就学する場合には、原則として学生ビザ(Student Pass)の取得が必要です。このビザは、マレーシア国内で合法的に学生として滞在し、勉学に励むための許可証となります。
観光ビザで滞在できる期間と条件
日本国籍の方がマレーシアに短期滞在する場合、観光目的であればビザなしで入国でき、最長90日間の滞在が許可されています。これを一般的に観光ビザ(実際にはビザ免除措置)と呼びます。ただし、この期間を超えて就学する場合には、学生ビザへの切り替えが必要になります。観光ビザでの入国条件としては、パスポートの残存有効期間が入国時に6ヶ月以上あること、そしてマレーシアから出国するための航空券(往復または第三国へ)を所持していることが挙げられます。
h3:学生ビザと観光ビザの主な違い
学生ビザと観光ビザの主な違いを以下の表にまとめました。
項目 学生ビザ (Student Pass) 観光ビザ (ビザ免除措置)
主な目的 90日を超える就学 観光、短期商用、知人訪問など
滞在可能期間 就学期間に応じて発行(通常最長1年、更新可) 最長90日
事前申請 必要 (VAL、SEVを経てStudent Pass取得) 不要 (日本国籍の場合)
就労 条件付きで許可される場合あり (週20時間以内等) 原則不可
年齢制限 主に18歳~35歳 (学校・コースによる例外あり) 特になし
マレーシアの学生ビザの種類と特徴
マレーシアの学生ビザ取得プロセスには、いくつかの重要な書類やステップが関わってきます。「学生パス」を中心に、関連する「VAL」と「SEV」について理解を深めましょう。
学生パス(Student Pass)とは
学生パス(Student Pass)が、マレーシアで長期就学する際に最終的に取得する正式な学生ビザです。このパスはマレーシア到着後に現地の移民局(Immigration Department of Malaysia)から発給され、パスポートに貼付(またはカード形式で発行)されます。有効期間は通常1年間で、学業を継続する場合は更新手続きが必要です。
ビザ承認レター(VAL)の重要性
ビザ承認レター(Visa Approval Letter、略してVAL)は、マレーシアの移民局が「この人物の学生ビザ申請を承認する方向で進めています」という意思を示す非常に重要な書類です。マレーシア国内の教育機関(大学や語学学校など)を通じて申請し、発給されます。このVALがないと、次のステップであるシングルエントリービザ(SEV)の申請や、マレーシア到着後の学生パス発給に進むことができません。VALは、eVAL (Electronic Visa Approval Letter) としてオンラインで発行されることが一般的です。
シングルエントリービザ(SEV)について
シングルエントリービザ(Single Entry Visa、略してSEV)は、マレーシアに入国するために必要な一時的なビザです。VALが発行された後、日本にあるマレーシア大使館または総領事館で申請・取得します。名前の通り、1回限りの入国に有効なビザであり、マレーシア到着後に学生パスへの切り替え手続きを行うことになります。国籍によってはSEVが不要な場合もありますが、日本国籍の場合は基本的に必要となります。
申請に必要なもの
学生ビザの申請に必要な書類はパスポートの全ページコピー、パスポート用写真、高校卒業証明(英文・日文)、高校成績証明(英文・日文)、健康状態申告書(ビザ申請用指定フォームがあります)です。
以下の表は、一般的に学生ビザ申請で求められる基本書類です。
書類名 | 備考 |
パスポート | 有効期間がマレーシア入国時に6ヶ月以上、かつ学生ビザ申請期間をカバーするもの。空白ページを含む全ページのカラースキャンコピーが必要な場合が多い。 |
証明写真 | パスポートサイズ(背景は白など指定あり)。複数枚用意。 |
入学許可証 (Offer Letter) | 留学先の学校から発行されるもの |
ビザ承認レター (VAL / eVAL) | マレーシア移民局から発行されるもの。学校経由で入手。 |
最終学歴の卒業証明書(英文) | 高校、大学など。 |
最終学歴の成績証明書(英文) | 高校、大学など。 |
健康診断書 | 指定のフォームがある場合あり。英文で作成。日本国内およびマレーシア到着後に受診が必要な場合あり。 |
英文の残高証明書 | 学費や生活費を十分に賄えることを証明するため。学校により求められる場合がある。 |
ビザ申請書 | 学校や大使館指定のフォーム。 |
航空券の予約確認書 (eチケット) | SEV申請時や入国時に提示を求められることがある。 |
マレーシア学生ビザの申請手続きの流れ
まずを必要な書類を留学エージェントに送ります。必要な書類というのは先ほど述べたものです。つぎに学校がビザの手続きを開始します。その後、学校が学生ビザ承認レターを発行するのでそれを受け取ります。それを受け取った後、シングルエントリービザの申請を開始し、それを受け取ります。これらが終わった後、航空券を予約し、学校に空港送迎サービスの申請を送ります。それをすると無料で学校側が寮やコンドミニアムに送迎してくれます。これらが終わってようやくマレーシアに渡航です。渡航後、マレーシアに到着後、学校やビザの規定に基づいて健康診断を受ける必要があります。これには通常、健康状態の確認や必要な予防接種の受け取りが含まれます。これは、マレーシアの教育機関やビザの規定によって異なる場合がありますが、一般的には学生ビザを取得する際に必要とされます。それを受けたら、入学するマレーシアの学校に到着後、パスポートなどの身分証明書を提出する必要があります。学校はこの情報を元に、正式な学生ビザの申請手続きを行います。学校が提出した書類を元に、マレーシアの移民局が学生ビザを発行します。正式な学生ビザが発行されると、留学生は合法的にマレーシアでの滞在を続けることができます。
学生ビザの更新について
マレーシアでの学生生活を継続するためには、学生ビザの更新手続きが欠かせません。更新には複数の書類や手続きが必要となり、タイミングを誤ると滞在に支障をきたす可能性もあります。ここでは、学生ビザの更新に必要な書類や、実際の手続きの流れについて詳しく解説します。
必要なもの
学生ビザの更新に必要な書類は以下の通りです。
インターナショナルスチューデントオフィスからの書類: 学校のインターナショナルスチューデントオフィスから提供される書類で、成績や学習状況などの情報が含まれます。
ビザ更新料支払い証明 : ビザ更新手続きに必要な料金を支払ったことを証明する書類です。
パスポートのコピー (全ページ): パスポートのすべてのページのコピーが必要です。
写真: 白背景の3.5×4.5㎝の写真が必要です。この写真はビザ更新申請書類に添付されます。
スペシャルパス申請費 : スペシャルパスの申請に必要な費用の支払い証明書です。
所属学部からのサポーティングレター: 成績が2.0以下の場合に必要となる、学部からのサポーティングレターです。このレターには学生の成績や学業面でのサポートが記載されます。
パスポートの原本: パスポートの有効期限が1年以上であることを確認するために、パスポートの原本が提出されます。有効期限が1年未満の場合は、ビザ更新の前にパスポートを更新する必要があります。
手続きの流れ
パスポート提出のタイミングについて。 学生ビザの有効期限が切れるのは、ビザの有効期限が終了する約2週間前です。つまり、ビザの有効期限が8月15日であれば、パスポートは8月1日に提出されます。この提出後、パスポートは2週間から6週間保管され、その間はマレーシアを出国することはできなくなります。
ビザ更新の手続きについて。パスポート提出後、学校や関連機関がビザの更新手続きを行います。ビザが更新されると、新しいビザがパスポートに貼られ、学生は再びマレーシアでの滞在を続けることができます。
提出後の待機期間: パスポートの提出からビザの更新完了までの期間は、通常2週間から6週間かかります。この期間中、パスポートは保管され、留学生はマレーシアを出国することはできません。このため、ビザの更新手続きを行う際には、出国計画を調整する必要があります。
大学からの留学生へのサポート
マレーシアの大学では、留学生が安心して学業に専念できるよう、さまざまなサポート体制が整えられています。奨学金制度をはじめとした経済的支援だけでなく、現地での生活を豊かにするための日本人学生コミュニティの存在も、大きな支えとなっています。ここでは、マレーシアの大学が提供する具体的な留学生支援の内容について紹介します。
大学の留学支援
マレーシアの大学でも、他の国と同様に様々な種類の奨学金が提供されています。留学生向けの奨学金や、成績優秀な学生に対する奨学金など、多くのプログラムが存在し、留学生が奨学金を受け取ることができる可能性があります。
留学生向けの奨学金は、留学費用や生活費の一部を補助することが目的です。これにより、留学生が財政的な負担を軽減し、より安定した環境で学業に集中することができます。また、成績が優秀な学生に対する奨学金は、学生の学業成績や活動歴に基づいて提供されることが一般的です。これにより、優秀な学生がさらに成長し、将来のキャリアに向けて力を発揮する機会が与えられます。
マレーシアの大学は、留学生が奨学金を受け取ることで、財政的な負担を軽減し、留学生活をより充実させる支援を提供しています。留学生は、自身の条件や希望に合った奨学金プログラムを探し、積極的に申請することで、より快適な留学生活を送ることができるでしょう。
現地の日本人大学生コミュニティ活動
マレーシア留学は近年非常に人気が高まっており、多くの日本人留学生が大学に在籍しています。一見すると、同じ国の留学生が多いことは好ましくないかもしれませんが、実際には様々なメリットがあります。たとえば、異文化間コミュニケーションを通じて英語力が向上することや、異なるバックグラウンドを持つ学生との交流を通じて自己成長できる機会が増えることなどが挙げられます。
日本人留学生が多いことによるデメリットを感じるかもしれませんが、最終的に英語力の向上や成長には個人の意志や努力が重要です。つまり、自分自身の学び方や積極的な姿勢が、留学の成果に大きく影響します。そのため、日本人が多いかどうかはあまり関係なく、自分の目標に向かって努力することが重要です。
実際、マレーシアの大学では日本人留学生のためのサークルやコミュニティが活発に活動しています。学生同士が交流し合う場や、スポーツやイベントに参加する機会が豊富です。これらの活動を通じて、異国での生活をより豊かなものにすることができます。
つまり、日本人留学生が多いからこそ、より充実した留学生活を送ることができると言えるでしょう。留学生活は自分次第であり、積極的な姿勢を持って様々な経験を積むことが重要です。
マレーシア留学のご相談はOSBへ:https://edu.osb-business.com/