マレーシアは、気候や環境、物価の安さや治安の良さ、暮らしやすさから、移住したい国として人気が高いです。
しかし、いくら物価が安いといっても、移住に必要な具体的費用はどの程度なのか不安はつきものです。
今回はマレーシア移住の魅力や費用を詳しく解説します。
移住後の貯金額も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
マレーシア移住の魅力
マレーシア移住の魅力は、下記のとおりです。
- 多様な文化と豊かな自然
- 生活コストの低さ
- 英語が通じる環境
- 温暖な気候と健康的な生活
- 移住者に優しい政策
それぞれ詳しく解説します。
多様な文化と豊かな自然
多文化社会のマレーシアは言語や宗教も様々なので、日常生活で多彩な文化に触れることができます。
国民の割合は、マレー系約70%、中華系約23%、インド系約7%です。
またマレーシアは国土の60%がジャングルに覆われていて、手つかずの自然が溢れる魅力的な国です。
キナバル国立公園やグヌン・ムル国立公園は世界自然遺産に登録されており、珍しい植物や美しい洞窟を見ることができます。
生活コストの低さ
物価が安いため、日本での生活費を試算しておけば余裕をもって過ごせます。
食費や交通費を始めとする生活にかかる費用は基本的に抑えられますが、アルコール類や輸入品は要注意です。
イスラム教国のマレーシアは国民の6割以上がお酒を飲まず酒税が高めで、1缶で1回の食事代を超えてしまうこともあります。
価格設定が高めの輸入品も多いので、現地の製品をうまく活用しましょう。
英語が通じる環境
マレーシアは様々な言語が飛び交う他民族国家ですが、異なる民族の共通語としては英語が使われています。
世界各地から企業が集まる国でもあり、ビジネスシーンもほとんどが英語です。
コミュニケーションには寛容なので、英語を流暢に話せない人も移住しやすい国といえます。
温暖な気候と健康的な生活
マレーシアは1年を通して夏の気候です。
日本のようにじめじめした暑さではないので、過ごしやすいです。
スコールが発生することもありますが、梅雨のように降り続くことはないので洗濯物の心配もいりません。
また、マレーシアにはヒノキやスギがないため、花粉症に悩まされることもなく快適です。
移住者に優しい政策
90日間は、日本のパスポートのみでマレーシアに滞在できます。
移住を検討していても、実際に住んでみないと解消できない不安もあるでしょう。
マレーシアで過ごす90日間で、移住後の生活をシミュレーションできるので安心です。
現地採用者の収入の実態
下記の項目で、現地採用者の収入の実態をご紹介します。
- 一般的な給与水準
- 収入源の多様性
- 税制や社会保障について
- キャリアアップの可能性
それぞれ詳しくみていきましょう。
参考:日本貿易振興機構
一般的な給与水準
マレーシアの正規雇用者の月額賃金中央値は2,600リンギ(約80,600円、1リンギ≒31円)です。
クアラルンプールの3,927リンギに対しクランタンは1,600リンギと、地域によって倍以上も差がありますが、
賃金や労働者も増加傾向にあることから、今後の発展が期待されます。
収入源の多様性
マレーシアで収入を得る方法は、下記のとおりです。
- 現地で就職または起業
- 日系企業に駐在勤務
- 日本の会社にリモート勤務
フルリモートが可能であれば、日系企業の駐在勤務でなくても日本の会社で働けます。
マレーシアは外資でも起業できるので、生活費用を抑えながら挑戦したい人も取り組みやすいです。
税制や社会保障について
マレーシアの税制や社会保障は日本とは違うため、移住前に確認が必要です。
- 必要な税金
- 所得税
- 不動産にかかわる税(印紙税、固定資産税、所得税、不動産譲渡益税)
- 法人税
- 不要な税金
- 住民税
- 消費税(サービスの対価として売上税&サービス税(SST)が一部必要)
- 相続税
- 贈与税
- 社会保障
- 退職者の所得確保(いわゆる年金制度)
日本とは税負担の内容が異なるほか、マレーシアでは医療や介護に公的な社会保障がありません。
キャリアアップの可能性
他民族国家で移住先として人気のマレーシアは、様々な言語を学ぶには絶好の国です。
多言語を習得することで世界中から企業が集まる地での即戦力となり、キャリアアップへつながります。
マレーシアでの生活費用
下記項目で、マレーシアでの生活費用をご紹介します。
- 住居費の相場
- 食費と日用品のコスト
- 交通費と移動手段
- 医療費と保険
- 娯楽や趣味の支出
詳しくみていきましょう。
住居費の相場
単身用のマレーシアの住居費の相場は、1,800〜2,500リンギです。
借りる場所や広さ、プールやジムなどの付随設備でも費用が変わります。
通勤先の近くや利便性の高さなど、実生活のしやすさも視野に入れて検討しましょう。
食費と日用品のコスト
選ぶものによって食費はリーズナブルに済ませられますが、洗剤やシャンプーなどの日用品は日本と同等か高めです。
ローカルフードのレストランや屋台では、手ごろな価格で食事できます。
スーパーには輸入食材もありますが日本とほぼ同価格帯なので、自炊する場合は現地製品を使うと良さそうです。
交通費と移動手段
マレーシアはガソリン代がとても安く車移動が主流のため、自家用車かタクシー利用が便利です。
自家用車への給油もタクシー代も低額ですが、車の購入費用は高く、住居費より高額になることもあります。
どちらか自分に合った方法をみつけられると良いでしょう。
医療費と保険
マレーシアは医療保険制度がなく、窓口負担は10割です。
医療保険に加入したい場合は、会社の医療保険か民間の保険かを選択します。
国立病院であれば、受診費が安かったり1歳未満の子どもは不要だったりするサポートもあるため、調べておくと安心です。
娯楽や趣味の支出
趣味や娯楽に必要な支出は1ヵ月500〜2,300リンギです。
住居費や光熱費などは抑えられる項目が多いので、余裕ある生活を送ることができます。
ゴルフやジムなどが併設されたコンドミニアムに住むと無料で気軽に楽しめて、娯楽費も抑えられます。
参考:マレーシア政府観光局
1年間の貯金シミュレーション
1年間の貯金のシミュレーションを、下記のとおり解説します。
- 月ごとの貯金目標
- 実際の貯金額とその変動
- 計画的な出費管理法
- 貯金を増やすための工夫
- 成功例と失敗例
それぞれ、みていきましょう。
参考:日本貿易振興機構
月ごとの貯金目標
マレーシアでは、従業員積立基金が社会保障制度として整備されています。
月収の11%を本人、12%を雇用主が積み立て、住宅購入や医療、教育の費用にあてることができます。
従業員積立基金を利用すれば、効率的な資産運用が可能です。
実際の貯金額とその変動
実際にマレーシアで暮らした時に可能な貯蓄額は、下記のとおりです。
- 必要最低限の暮らしをした場合:4,130リンギット
- 余裕をもって過ごした場合:2,000リンギット~3,000リンギット
単身で暮らしている場合、貯金まで余裕をもって過ごすことができそうです。
しかし、子どもが生まれると養育費が必要になり貯金があまりできなくなります。
子どもを望んでいる場合は、想定して貯金を多めにするとよさそうです。
計画的な出費管理法
持ち歩く金額を最小限にすることで、お金の管理を意識できます。
治安の良い国といわれていますが、日本同様スリや空き巣がないわけではありません。
リスクを回避するためにも国際キャッシュカードを持って、必要な時だけ手元に現金を置きましょう。
貯金を増やすための工夫
マレーシアの銀行の定期預金の金利は2.3〜2.7%と日本に比べて高く、預けておくだけで資産を増やせます。
どの銀行も金利は高水準なので、ぜひ利用してください。
成功例と失敗例
マレーシア移住での成功と失敗の例をそれぞれ紹介します。
- 成功例
- 先取りで貯蓄する
- 定期預金をうまく利用する
- 固定費を最小限にする
先取り貯蓄は全世界共通の貯金の基本です。
お金の流れを把握して管理すること、現金ではなく定期預金に回すこと、ルームシェアなどで固定費を節約することで、貯蓄額を増やせます。
- 失敗例
- 想定より生活費がかかった
- 仕事が見つからなかった
物価が安いといっても、日本のものを現地で購入すると割高ですし、日本と同水準の生活を送るには費用がかかります。
仕事が見つからない場合は言うまでもなく、収入源がなくなります。
日本でもマレーシアの求人は探せるので、事前にしっかりと準備しましょう。
マレーシア移住に向けた準備
マレーシアの移住に向けた準備は下記のとおりです。
- ビザと現地手続き
- 移住前の貯金計画
- 仕事探しのコツ
- 文化に慣れるためのヒント
- マレーシア移住、就職のご相談はOSBへ
それぞれ詳しく解説します。
ビザと現地手続き
マレーシアでは、MM2H(マレーシア・マイ・セカンドホーム)という長期ビザを発行しています。
移住先の地域によって、申請条件や内容が異なるため確認が必要です。
就労ビザや配偶者ビザなど、マレーシア移住の方法は複数あるので、自分に合った内容を検討しましょう。
ビザは、マレーシア大使館に直接もしくはインターネットで申請・取得できます。
手続きが複雑なため、心配な人は代行業者への依頼をおすすめします。
移住前の貯金計画
安心して移住するためには、それなりの金額が必要です。
希望する移住方法によって必要経費は異なるので、いくら必要なのか事前に調査して、計画的に貯金することが大切です。
仕事探しのコツ
マレーシアへ行っていきなり自分で仕事を探すのは困難なため、人材派遣会社に登録すると良いでしょう。
現地にオフィスを構え、日本人向けに就職先を紹介してくれる会社もあります。
日本の仕事しか知らなくても、多数の求人から比較的取り組みやすい内容を探してもらえるので、なにかあった時も相談できて安心です。
文化に慣れるためのヒント
文化にいち早く慣れるためには、どのような文化があるか事前に調べて知っておくことが重要です。
日本では考えられないことや当たり前だと思っていたことが、マレーシアでは通用しない場合もあります。
前もって調査して準備しておくことで、現地で馴染みやすくなるでしょう。
マレーシア移住、就職のご相談はOSBへ
マレーシアへ移住や就職を検討している人は、専門家に相談することをおすすめします。
ビザ取得や保険加入など様々な手続きに不備があると、最悪の場合、移住許可が下りません。
専門家に相談すれば、現地でなかなか就労先がみつからず収入がなくて困ったなんて事態にも陥らずに済みます。
移住生活を成功させるためにも、ぜひOSBへご相談ください。