
大学留学を考え始めると、まず直面するのが費用の問題です。「どれくらいの学費がかかるのだろう?」「生活費はどの国が一番安いのか?」と不安を抱く学生も多いことでしょう。
初めての留学は期待と不安が入り混じり、親のサポートを受けながら自己負担も考える必要があります。
この記事では、文部科学省のデータを参考にしながら、国別の大学留学費用をわかりやすく解説します。国ごとの学費や生活費、奨学金制度の情報を徹底比較して、学生の皆さんが安心して留学の計画を進められるようにお手伝いします。
目次
国別に見る大学留学費用の違い
大学留学を考える上で、どの国に留学するかは非常に重要な選択です。それぞれの国で学費や生活費が異なるため、予算に合った留学先を選ぶために具体的な比較を行うことが大切です。以下に、主要な国別にかかる留学費用(学費、生活費、その他すべて込み)の相場を表でまとめました。
国 | 留学期間 | 学費 | 生活費 | その他費用 | 合計費用 |
アメリカ | 1年間 | 約200万円〜600万円 | 約150万円〜300万円 | 約50万円 | 約400万円〜950万円 |
イギリス | 1年間 | 約200万円〜400万円 | 約180万円〜300万円 | 約50万円 | 約430万円〜750万円 |
カナダ | 1年間 | 約150万円〜300万円 | 約100万円〜200万円 | 約40万円 | 約290万円〜540万円 |
オーストラリア | 1年間 | 約150万円〜350万円 | 約120万円〜250万円 | 約40万円 | 約310万円〜640万円 |
マレーシア | 1年間 | 約50万円〜150万円 | 約60万円〜100万円 | 約30万円 | 約140万円〜280万円 |
フィリピン | 1年間 | 約15万円〜50万円 | 約60万円〜120万円 | 約25万円 | 約100万円〜200万円 |
アメリカ
アメリカへの留学には年間で約400万円から950万円の費用がかかります。特に私立大学は学費が高額で、生活費も都市部では非常に高くなる傾向があります。世界的に有名な大学が多く、教育の質が非常に高いことから多くの学生が憧れますが、その分、費用の負担が大きい点に注意が必要です。
イギリス
イギリスへの留学には年間で約430万円から750万円の費用がかかります。ロンドンなどの都市部では生活費が特に高額になりがちで、全体的に費用負担が大きくなる傾向があります。伝統ある大学が多く、手厚い学術的なサポートを受けられる一方で、費用がかさむことを考慮する必要があります。
カナダ
カナダへの留学には年間で約290万円から540万円の費用がかかります。都市によって生活費に差があるものの、全体的に費用を抑えやすいのが特徴です。また、治安が良く、教育の質も高いため、多くの学生にとって人気の留学先となっています。
オーストラリア
オーストラリアへの留学には年間で約310万円から640万円の費用がかかります。学費と生活費の両方が中程度でありながら、教育水準は高く、豊かな自然と多様な文化を経験できる点で、多くの学生にとって魅力的な選択肢です。
マレーシア
マレーシアへの留学には年間で約140万円から280万円の費用がかかり、非常にリーズナブルです。費用が抑えられ、留学生に対するサポート体制が整っているため、コストを重視する学生にとって有力な選択肢となります。
フィリピン
フィリピンへの留学には年間で約100万円から200万円の費用がかかります。学費や生活費が非常に安価であり、英語を公用語とする環境で学ぶことができるため、コストを抑えながら英語力を向上させたい学生にとって魅力的な選択肢です。教育の質も向上しており、留学生向けのサポートも整っていることから、多くの学生に支持されています。
フィリピンとマレーシアは日本人から人気の留学先です。留学先としての違いについて知りたい方は下記記事をご覧ください。
マレーシア留学がフィリピン留学より絶対おすすめな理由! - OSB EDUCATION
海外の大学留学にかかる主な費用の内訳
大学留学にかかる費用は、学費だけではありません。授業料以外にも、施設利用料、生活費、渡航費など、さまざまな費用がかかります。それぞれの費用項目について詳しく見ていきましょう。
学費
学費は留学における最も大きな支出の一つです。国や大学の種類によって大きく異なり、特に私立大学や専門分野によっては費用が高額になることがあります。
授業料
大学の授業料は、国公立か私立か、専攻分野によって異なります。一般的に、私立大学や専門性の高い分野(例:医学、工学)は授業料が高くなる傾向があります。
施設利用料
図書館、実験室、スポーツ施設などの利用に伴う費用です。これらは授業料に含まれる場合もありますが、別途請求されることもあります。
教材費
教科書、参考書、実習材料などの購入費用です。特に理系や芸術系の専攻では、高額になることがあります。
生活費
生活費には住居費、食費、交通費が含まれます。
住居費
大学の寮、アパート、ホームステイなど、住居の種類や立地によって費用が異なります。都市部は家賃が高い傾向があります。
食費
自炊、学食、外食など、食事の取り方によって変動します。自炊をすることで費用を抑えることが可能です。
日常の交通費
通学や日常生活での移動にかかる費用です。公共交通機関、自転車、徒歩など、移動手段によって異なります。
渡航費や保険料などの初期費用
留学の初期費用には、渡航費やビザ取得費用などが掛は留学留学前にまとめてかかる出費です。
渡航費
航空券代は、出発地と目的地、時期によって大きく変動します。早めの予約や割引を利用することで費用を抑えられます。
保険料
留学中の医療保険や留学生保険への加入が必要です。国やプランによって費用が異なります。
ビザの取得費用
学生ビザの申請料や関連手続きにかかる費用です。国によって手数料が異なります。
その他の初期費用
現地での生活立ち上げに必要な家具や家電の購入費、住居の保証金、空港から住居までの移動費、初期の生活用品購入費などが含まれます。
これらの費用は、留学先の国や地域、個人の生活スタイルによって大きく変動します。事前に詳細な情報を収集し、計画的に準備することが重要です。
なお、最新の費用情報や詳細については、各国の大使館や教育機関、日本学生支援機構(JASSO)などの公式サイトを参照することをおすすめします。
費用カテゴリ | 項目 | 内容 |
学費 | 授業料 | 国公立・私立や専攻分野によって異なる。私立大学や専門分野(医学・工学など)は高額になりやすい。 |
施設利用料 | 図書館、実験室、スポーツ施設などの利用料。授業料に含まれる場合もあるが、別途請求されることもある。 | |
教材費 | 教科書、参考書、実習材料などの購入費用。理系や芸術系は高額になる傾向。 | |
生活費 | 住居費 | 寮、アパート、ホームステイなど。立地や住居の種類によって費用が異なり、都市部は高め。 |
食費 | 自炊、学食、外食によって費用が異なる。自炊は比較的節約可能。 | |
日常の交通費 | 通学や買い物などでの移動費。公共交通機関、自転車、徒歩など移動手段で差がある。 | |
初期費用 | 渡航費 | 航空券代は出発地・目的地・時期で変動。早期予約や割引で節約可能。 |
保険料 | 医療保険や留学生保険の加入が必要。国やプランによって異なる。 | |
ビザ取得費用 | 学生ビザの申請料および関連手続きにかかる費用。国により異なる。 | |
その他の初期費用 | 家具・家電購入費、保証金、空港送迎、生活用品費など。地域や生活スタイルにより変動。 |
大学留学の費用を抑える5つの方法
高額になりがちな大学留学ですが、工夫次第で費用を大幅に抑えることが可能です。ここでは、今日から実践できる5つの具体的な方法を紹介します。
奨学金で大学留学費用を軽減
効果的な方法の一つが、返済不要の「給付型奨学金」を活用することです。国や地方自治体、民間の財団、そして留学先の大学自体が、成績優秀者や特定のスキルを持つ学生向けに様々な奨学金制度を設けています。日本学生支援機構(JASSO)のウェブサイトなどで情報を集め、積極的に応募することをおすすめします。以下にて代表的な奨学金についていくつか紹介します。
政府奨学金
政府奨学金は各国の政府が提供する奨学金で、多くの場合、学費や生活費の大部分をカバーするものです。学業成績やリーダーシップ活動などを重視した選考が行われることが多く、競争率が高いですが、選ばれた場合の支援内容は非常に充実しています。早期の準備と応募が成功の鍵です。
民間奨学金
民間奨学金は企業や財団が提供するもので、対象となる学生の条件や金額が多種多様です。特定の学問分野や地域に特化したものが多く、自分の背景や専攻に合った奨学金を見つけることが奨学金を受ける早道にもなります。
支援額は政府奨学金よりも助成規模が小さく学費の一部になるケースが多いですが、複数の奨学金の組み合わせで留学費用を効果的にカバーできます。 奨学金は競争が激しいものの、成績や活動実績によって得られるチャンスが平等にあります。
学費が安い国や大学を選ぶ
留学費用に占める割合の大きい学費を抑えることは、総費用削減に直結します。アメリカの州立大学や、カナダ、あるいはマレーシアやドイツなど、比較的学費が安い国を検討するのも一つの手です。
地方都市を滞在先に選ぶ
滞在費や生活費は、滞在する都市の物価に大きく影響されます。ニューヨークやロンドンなどの大都市は刺激的ですが、その分家賃や食費も高くなります。少し郊外の都市や地方都市を選ぶだけで、生活費を年間数十万円単位で節約できる可能性があ ります。
日本の大学の交換留学制度を活用する
日本の大学に在籍しながら海外の提携大学に留学する「交換留学」は、費用を抑える非常に有効な手段です。この制度を利用すれば、留学先の大学の学費は免除され、日本の大学に学費を納めるだけで済みます。多くの場合、1年以内の期間ですが、費用を抑えて海外の大学で学ぶ貴重な機会となります。
留学前に英語力を高めておく
現地の大学の授業に直接入る英語力がない場合、まずは大学付属の語学コースに通う必要があります。この期間が長くなるほど、その分の授業料や滞在費が余計にかかってしまいます。日本にいる間にTOEFLやIELTSなどのスコアをできるだけ上げておくことで、この期間を短縮し、結果的に数十万円から百万円以上の費用を節約することにつながります。
お得に学ぶならマレーシアの大学がおすすめ!
マレーシアの大学は、学費や生活費が非常にリーズナブルでありながら、教育の質が高く、留学生へのサポートも充実しています。英語を公用語とする多文化な教育環境で学ぶことで、コストを抑えつつ英語力を向上させることができる点も魅力です。安全に費用を抑えて充実した留学体験を得たい学生にとって、マレーシアは最適な選択肢といえるでしょう。
マレーシアに留学するメリットについては下記記事で詳しく解説しています。
マレーシアの留学先として有名な大学についてもぜひ記事を参照ください。
現役留学生がマレーシア留学の検討すべきメリット・注意すべきデメリットを徹底解説! - OSB EDUCATION
今注目のマレーシア留学!マレーシアの有名大学の魅力とは - OSB EDUCATION
まとめ
大学留学は、学費や生活費、初期費用など多岐にわたる費用がかかりますが、奨学金を活用することで負担を軽減することができます。また、国ごとの費用の違いをよく理解し、自分に合った留学先を選ぶことが大切です。保護者のサポートを受けながらも、自己負担をどのように抑えるかをしっかり計画することで、より安心して夢の実現に向けて一歩を踏み出せるでしょう。
費用の壁を乗り越えて、夢の留学生活を実現するための情報を参考に、あなたの未来に向けた計画を進めてみてください。
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大学留学の費用に関するよくある質問
ここでは、大学留学の費用に関して多くの方が抱く疑問についてお答えします。
アルバイトはできますか?
多くの国では、学生ビザで許可された時間内でのアルバイトが可能です。例えば、アメリカやカナダでは週20時間までキャンパス内で働くことが認められています。しかし、アルバイトで稼げる金額には限りがあり、あくまで生活費の足しにする程度と考えるべきです。学業に支障が出ない範囲で行うことが大切です。
留学費用はいつまでに準備すればよいですか?
大学に出願する際には、学費や生活費を支払える能力があることを証明する「残高証明書」の提出を求められます。そのため、少なくとも出願の1年前までには、初年度にかかる費用の大部分を準備しておく必要があります。奨学金を申請する場合も、早い段階からの情報収集と準備が不可欠です。