この記事では、マレーシアの大学の休暇制度を解説し、留学生の実際の休暇の過ごし方を紹介します。
目次
マレーシアの大学の休暇制度と留学生の休暇中の実際の過ごし方
マレーシアの大学の休暇制度とは
マレーシアは国の祝日だけでも年間約15日ほどあります。日本の祝日の数とあまり変わらないように思えますが、これに加え州ごとに独自の祝日があります。マレーシアは多民族国家なので中国やインドなどの他国の行事や多くの宗教のお祝い事が祝日として反映されています。ちなみにこの間、商業施設や国立公園などは営業していることが多いです。お出かけの際は目的地が休業していないか確認をしましょう。
マレーシアの大学の休暇制度の種類
マレーシアの多くの大学は三学期制のため学期と学期の間にセメスターブレイク(Semester Break)といわれる学期休みがあります。期間はおよそ3週間から1カ月ほどです。これが大学では一番長い休みです。その他にもカレッジブレイク(College Break)という1週間ほどの休暇などがあります。セメスターブレイクやカレッジブレイクの時期や期間は大学やコースによって異なります。
留学生の休暇中の過ごし方
留学生の休暇中の過ごし方は実に多種多様で、短期間の休みであれば学校の課題や復習を行ったり、習い事をしたり、イベントに参加したりします。またはマラッカやイポーなどバスや電車で行ける国内での旅行を楽しみます。3週間以上の長期休暇では多くの留学生が一時帰国をしたり、タイやシンガポール、カンボジア、ベトナム、インドネシアなどの近隣の国々に旅行をします。各国のリゾートにLCCの直行便が飛んでいるのもマレーシアの魅力のひとつです。
ここで現地留学生おすすめのクアラルンプールから日帰りで行ける観光地やモールをいくつかご紹介します。
1. マラッカ (Malacca)
クアラルンプールからマラッカまではバスが出ており約2時間程で行くことができます。
マラッカは、マレー半島南部に位置し貿易の拠点として栄えました。その後2008年には街全体が世界遺産に登録されました。西洋の国々や中国の雰囲気を感じられ、どこかレトロな街並みが魅力的です。その他にも、夜になるとライトアップされるマラッカストレイツモスクは別名「水上モスク」ともいわれとても神秘的です。とても静かで落ち着いた街です。
参考リンク
https://www.tourismmalaysia.or.jp/area/melaka_01.html
2. サンウェイエリア (Sunway)
サンウェイエリアには、サンウェイ大学やサンウェイインターナショナルスクールなどがある学園都市として知られています。また、サンウェイエリアにはサンウェイラグーンという大きなテーマパークがあります。その敷地内にはプールや動物園など6つのアクティビティエリアがあります。帰りはサンウェイピラミッドという大きなショッピングモールで買い物をしたり、サンウェイラグーンホテルに宿泊することもできます。それからサンウェイメディカルセンターというジャパンデスク常設の病院もあり安心です。家族や友達同士で是非訪れてみてください。
参考リンク
サンウェイピラミッド https://www.sunwaypyramid.com/
サンウェイラグーン https://sunwaylagoon.com/
サンウェイメディカルセンター https://www.sunwaymedical.com/en/
ジャパンデスクのご紹介はこちら
3. ミッドバレーメガモール (Mid Valley Megamall)
ミッドバレーメガモールは、東南アジア最大級の規模を持つショッピングセンターです。イオンや伊勢丹、日本食レストラン、ドンドンドンキ(ドン・キホーテ)、無印良品なども入っており、たくさんの日本の商品も手に入れることができます。また高級モールのガーデンズが隣接しています。最寄り駅のミッドバレー駅からすぐなのでアクセスが非常に便利です。
参考リンク
4. ゲンティンハイランド (Genting Highland)
ゲンティンハイランドはクアラルンプールから約1時間で行くことができるテーマパークです。標高は、1,800m以上で高山の避暑地として知られています。ケーブルカーに乗り山頂まで行くことができます。アウトレットショッピングモールやテーマパークだけでなく、マレーシアで唯一となる政府公認のカジノ(満21歳以上のみ入場可能)を楽しむことができます。年間を通して気温の高いマレーシアでの生活に疲れた時は是非ここへ涼みに訪れてはいかがでしょうか。テーマパークなどでは入場チケットが必要なので事前にオンラインで購入してことをおすすめします。オンラインでは割引価格で購入することができます。
参考リンク
https://www.gentingskyworlds.com/
マレーシアの大学の休暇制度のメリット
マレーシアには多くの休暇があり、この休暇中の過ごし方によって留学生活の充実度が大きく変わってきます。留学生活を成功させる鍵は休暇中の過ごし方にあると言っても過言ではありません。ここで現役留学生がおすすめの過ごし方を5つご紹介します。是非参考にしてみてください。
1.進級に向けた勉強の時間確保
大学の授業内容はどれも専門的でとてもやり甲斐があります。私たち留学生は英語で学んでいます(ほとんどの私立大は英語で授業を行います)。留学生だからといって大学側も特別扱いはしません。中には単位を落とす生徒もいます。良い成績を維持するためには日々の勉強時間の確保が非常に大事で、休暇中はまとまった勉強の時間を確保できる貴重な機会です。大学の成績は学生ビザ更新の要件にもなっているので休暇中もできる限り勉強時間をとる習慣を作っておきましょう。
2.文化や風習を体験する機会
前述したようにマレーシアは多民族国家であり、マレーシアにいながらインドや中国などの多くの国の文化や風習を体験できる機会があります。ヒンドゥー教の聖地バトゥ洞窟の階段を登るタイプーサム(THAIPUSAM)やイスラム教徒の断食期間ラマダンを終えた後のハリラヤを体験してみてください。文化や風習を現地の人たちと実際に体験することで、また新たな発見や気づきがあるかと思います。外国で勉強させてもらっている、滞在させてもらっているという感謝の意識を持ち、その国の文化を学ぶことは非常に有意義で、現地の友人をつくる際にも役立つことでしょう。
3. 近隣諸国への観光の機会
マレーシアはほかの東南アジアへのアクセスが非常によいので、多くの学生が長期休暇を利用してシンガポール、タイ、インドネシアなどへ旅行をします。特にシンガポールへはバスで行くこともできるのでおすすめです。マレーシアからシンガポールまで飛行機では約1時間、タイ、インドネシアまで約2時間で行くことができます。
4. 留学生同士の交流と友情の深まり
留学生同士で交流することもおすすめです。マレーシアには、中国、韓国、インドネシア、ベトナムなどアジア圏を中心に多くの国からの留学生がいます。他の国からの留学生と一緒に食事をしたり、遊びに行くことで世界中に友達を作ることができます。私もよくバングラデシュ人の留学生とご飯に行きます。現地で外国人の友達を作り、人脈を広げることも留学の醍醐味の一つです。友達ができると留学生活がさらに楽しくなります。もしかしたらその友人が将来一緒に仕事をする仲間になるかもしれません。
5. 休暇中はアルバイトも可能
マレーシアでは長期休暇中に限ってアルバイトをすることができます。しかし、時給は日本より低いため、あまりおすすめではありません。勉強が第一なので、バイトで疲れて勉強に集中できなくなることは本末転倒です。しかしながら、給与が安くても、社会経験の一環としてレストラン等でバイトをしている学生もいます。大学によっては説明会の補助などのお手伝いをして報酬を得る人もいます。私も留学説明会の手伝いをしたことがあります。
マレーシアの大学の休暇の注意点
ここまで休暇中の過ごし方を述べてきましたが、いくつか注意点があります。より良い休暇を過ごすために以下の点に注意してください。
ビザや滞在期限に関する留意点
留学生は1年ごとに学生ビザを更新するため、その間パスポートを大学に預ける必要があります。そのためマレーシアを出国して他国に行くということができません。自分の学生ビザの有効期限を確認しながら、計画的に旅行しましょう。旅行先の国でも注意点があります。いくら日本のパスポートが世界最強とはいえ、多くの国ではビザなしで滞在できる日数の上限が定められています。併せてパスポートの有効期限も定期的に確認しましょう。
アクティビティや旅行の予定の調整
大学によって年間スケジュールを確認できる大学と、学期ごとでしかスケジュールを確認することができない大学があります。年間スケジュールが途中で変更されることがあります。旅行を計画する際はテストや休みの日程が確定するまで飛行機の予約などは控えたほうが無難です。
留学生の声:マレーシアの大学の休暇体験談
私は、マレーシア1年目の3月にバスでシンガポール旅行、8月に1週間ほどタイでバックパッカー生活をしました。現地で友人を作り一緒に旅行するなど主にセメスターブレイク期間中は隣国の東南アジアの国々へ旅行に行きました。しかし、旅行から帰ると学期の授業の復習をするなどメリハリをつけるよう心がけました。今度は旅行先でできたインドネシアの友人がマレーシアに遊びに来るので案内をする予定です。
特別なイベントや祝祭日の体験
マレーシアでは毎年8月31日は、マレーシアの独立記念日(ムルデカ)にパレードがあります。マレーシアのあらゆるところに国旗が掲げられ祝賀ムードになります。私も昨年参加しましたが警察や軍人の方々、音楽隊のパフォーマンスはとても見ごたえがあり圧倒されました。マレーシアに留学される際は是非このイベントに参加してみてはいかがでしょうか。マレーシア建国の歴史に触れ、学ぶ良い機会になります。
マレーシアの大学の休暇制度の魅力とは
マレーシアは多民族国家であり、さらに近隣諸国へのアクセスも良いため留学を通して多くの文化や風習、価値観に触れ合える機会があります。他国からの留学生とともに、多くの国々の文化に触れることで改めて日本について考えるきっかけになると思います。在学中は学業も両立しながら大学の休暇を計画的に過ごすことで、充実した留学生活を送ることが期待できるでしょう。
Written by ポテトサラダ(マレーシア現役大学生)